【タブラコラム】ニカス=表現という概念について。単なる指使いではない | 【Tabla column】Definition of Nikaas=Expression. Not just fingering

タブラを深く勉強していくと、必ずついて回る概念があります。

それがニカスです。

 

どうやって表現するか?

ニカス Nikaas=Expression, Sound Production

ニカスとはタブラの発祥の地、中東で話されるファルシ語でComing outと言う意味です。

出てくるもの、現れるもの、ということで表現と訳します。タブラでは音のプロダクションについて言及するときに使う言葉。

正しいタブラの指使い、位置が叩けていればクリアで美しいサウンドが表現できるということで
インドでは褒め言葉で「あのプレイヤーのニカスは素晴らしい!」と言ったりします。

 

誤用が多い言葉!

逆に言うと、表現できているということは正しい指使いができている、ので

ニカス=指使い、という意味で使っているインド人の先生もいます。説明が難しいです。

タブラの奏法や技術はもちろんですが、それ以上のものを習いたい場合。
テクニカルタームを理解していて、言葉できちんと説明できる先生だと最高です◎

私は、技術面はアーティスト肌の奏者の先生に付き、勉強は大学院でしました。インドの大学院の研究者肌の先生たちは、いやというほど専門用語やうんちくを語ってくれます。

英語OKならば、こちらは「タブラ参考書」として超オススメ。こういった用語をはじめ、知っておいたほうが良いことはすべて載ってます。

P.85

41) Nikaas: This is a term used for the process of producing Tabla bols by striking the Tabla/Dugga by fingers/palms at various points. Generally every Gharana has its own pattern of Nikaas.

 

世界一の表現力

タブラのサウンドプロダクション、卓越した表現力。
ザキール・フセインも尊敬する、ニカスといえばこの人な、サポン・チョウドリ Swapan Chaudhuri先生。

www.youtube.com

それぞれの音がくっきりして、かつスピードも保ちながら流れるように演奏される様は圧巻です。聞いているだけで、すごい情報量の多さ。

 

Darbar Festivalでのソロ

こちらは彼のタブラを堪能したい人向け。

イギリスのBBCでも放送される、Darbar Festivalでのソロパフォーマンスを収録したCD。

インド系移民が多いイギリスで、ビジネス上手で資金が豊富に使えるスィク系がオーガナイズしているのが、このダルバルフェスティバルです。

超一流のコンサート会場で行われる、超一流の音響を使ったインド古典音楽の祭典のライブ録音。世界中からインド古典音楽の愛好家が集まり、熱気が伝わってきます。

同じコンポジションを叩いても、ここまで違いが出せるのか、と思わせるタブラ奏者。格の違うパンディット Panditです。

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